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クリエイティブ制作の流れと進行のポイント

こんにちは。るこ(@rcorco)です。

ここ2年半ほど、事業会社のディレクターとして働いていた私ですが、なんということでしょう! 最近はデザイナーとして、主にクライアント様のSNS広告や投稿用画像を作らせていただいております。

Web・SNS用の広告クリエイティブ、アイキャッチ画像は、成果物のサイズや規模が小さいこともあり制作工程は短く、キャンバスは狭くとも表現方法に幅があると感じています。

とはいえ、進行管理やディレクションは、工程に差はあれど、Webサイト制作と変わらないように思いました。今後、上流にも関わっていきたいこともあり、全体の流れや各工程についてまとめてみました。


こんなお悩みをお持ちの方に、読んでいただけたら嬉しいです

突然クリエイティブ制作のディレクターにアサインされたけど、進行管理ってなにを考えたらいいかよくわからない。

インハウスデザイナーとしてデザインガイドに従い、トンマナを守った制作してきたため、クライアントワークでの認識合わせがうまくいかない。

もくじ

クリエイティブ制作の流れと進行のポイントを究極のカレー開発に見たてて考えてみた

Web広告やSNS広告(投稿用画像)制作フローと、必要な素材の集め方を、カレー屋さんの新メニュー開発にたとえながらお話ししています。

マグロン

なぜカレーかといえば、カレーが好きだからです。

工程ごとの担当者について

クリエイティブ制作の流れと進行のポイントを究極のカレー開発に見たてて考えてみた
どど〜ん!! まず工程を表にしてみました。

ふむふむ、いろんなことをやるんだね。ということは伝わったかと思いますが、実際どの工程に誰がからむのか、分業の粒度は、体制によりけり。

小さいカレー屋さんでは、上流工程から制作まですべてオーナーが行うこともありそうですが、ある程度大きいお店なら、オーナー(オリエン)>シェフ(企画・提案・レシピ作成)>チーフ料理人(素材の手配)>料理人(制作)。
のように分業するんじゃないかなあと思います。


クリエイティブ制作でも、小規模制作会社やインハウスの場合は上流からワンストップで関わることもあるでしょうし、大規模な案件であれば、クライアント(オリエン)>企画職・プランナー(企画提案)>ディレクター(素材の手配)>デザイナー(制作)のように、分業することもありますよね。

▼Web制作とくらべると……
Webサイト制作の場合は、コーディングやプログラミングの工程、検証工程、効果測定の設計、運用サポートなどの工程が入り、やることはさらに膨らみ、関わる人数も増えていきます。

オリエンがきた!

オリエン 究極のカレーってなに?

さて、オーナーさんの思いつきで、うちのお店でしかつくれない究極のカレーライスを作りたい! という企画が立ちました。熱量がすごく、オーナーの本気が感じられます。
こんな予算でお店の看板になるカレーライスが作りたい! というお気持ちはよくわかりました! しかし、その情報だけでは何を作ればいいのかよくわかりませんよね。そう、すべては「究極のカレーライスとは何か?」を掘り下げるところから始まります。


クリエイティブ制作も同じです。オリエンでクライアント様の実現したいことや現課題を汲み取り、仮説を組み立て、最適な解決方法を企画提案します。

企画提案→決定

具体的に究極のカレーとは何かを突き詰めて考えます。

企画幻のカレーってなんだ?

フルーツカレー、インドカレー、牛すじカレー、幻のマッシュルームカレー。

どんなコンセプトのカレーを作るのか、そのカレーを作るにはなにが必要か? により、必要な素材が変わるため、しっかり決めないと大変なことになります。

この街にインドカレー店をオープンして早20年。このエリアで美味しいインドカレー屋としてある程度の評判もあれば、常連さんもいます。しかし、変わり種のカレーを提供することで、近所の常連さんだけではなく、少し足を伸ばして食べに行ってみようか? という新規顧客の誘導に使ってみたいと考えました。

新規顧客は平日より週末にやってくるはず。常連さんは会社員や学生さんが多く、ランチ目的で平日に訪れる方がほぼほぼ(POSデータの売上でも週末の売上は伸び悩んでいる裏付けがとれました)。

「週末限定」と銘打ち、変わり種のカレーライスを提供したら、話題になるのでは。よーし! インスタ映えする「フルーツカレー」を作ろう!

オーナーに企画を提案してみると、なかなか感触がよく、実際に店舗でお出しすることも想定しながら、メニューを作ってみようということになりました。


マグロン

プレゼン、通ってよかったですね!

クリエイティブ制作も、オリエンの内容をもとに、こんな目的でこのような施策を打ち出したら良いのでは? と仮説を立て、ご提案に挑みます。もしプレゼンが通ったら……企画を実施するためにはどうしたらいいか? 具体的な企画に落とし込むことになります。

レシピ(構成案)作成

作るモノを決めて、レシピを想像して(レシピがわからない時は相談して)、必要な素材を考えます。

magron

フルーツカレーを作るはずなのに、鶏肉だけ用意されていたら、困りますもんね。

さて、フルーツカレーを作るために必要な素材はなんでしょう? この段階で、どのような盛り付けにするかも考えておきます。


クリエイティブ制作では……という流れにもやや飽きてきました!!!! ここは割愛。まあほんとにそういうことです!

素材の手配

必要な素材の手配先を考えます。

ドラゴンフルーツを安定的に納入してくれる青果店はどこだろう? カレー粉を仕入れられるインド料理店はどこだろう? どうしても手に入らないフルーツはないだろうか? 場合によっては自分で海外まで足を運んで入手しよう!

手配方法によって、工数や仕入れ値に差がでそうです。実提供可能な原価まで落とし込めるか? の問題がありますが、試作段階ではアジアくんだりで変わったフルーツを探しにいくのも一興ですね! 開発ストーリーが作れちゃう!


クリエイティブ制作では、企画を実施するために必要な素材を集めます。同じく、何をどう手配するかにより、工数や仕入れ値に差がでてくるため、お見積もり金額と提供内容のバランスはめっちゃ大事です!

調理(制作)フェーズ

あつめた素材とレシピを料理人に渡しましょう。
レシピが再現できているか? 何度も検証します。

あとは、現場のコックが「いいかんじ」に仕上げてくれることを期待するばかりです。どんなに完璧なレシピと材料があっても、作ってみたらイマイチだったことはよくあります。コックの腕に左右される部分もありますので、お店で一番の古株コックにお願いしました。

うお〜〜、映え重視でなんだか、味については保証できない気がしてきました。

まあそれも「マズくてやばい」「フルーツカレー以外はうまい」のような口コミに伝わるかもしれません。客寄せパンダとしてはいけるのでは……。食材の手配でがんばりすぎて、ちょっとお疲れなあなたは、投げやりに考えました。

なんにしても、ちょっと不思議な究極のフルーツカレー、完成です!

究極のカレーづくりの流れ まとめ

いや〜メニュー開発って大変ですね!!!

クリエイティブ制作の流れも基本的には変わりません。
「アイデアを出す」「具現化する方法を考える」「方法をブレイクダウン(因数分解)する」を意識し、制作開始までに必要なタスクを網羅できていれば、スムーズな進行間違いなしです! 

企画提案フェーズから、いきなり粒度の細かいことから考えだすと発想がせばまりますが、具現化するためには、粒度の細かいことを考えないわけにはいかないという点を留意するとハッピー!

マグロン

料理に例えるのはここまで〜。
新ゲテモノ料理スポットとして、話題になったらいいですね!

デザイナーさんがどこから関わるか、ケース別にまとめた資料はこちら!

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デザイナーに制作依頼を出すまでにそろえたい素材と情報は?

この項では、制作ディレクションの要となる、素材の手配について深堀してみます。カレー屋さんの新メニュー開発では、レシピを決めた後、卸問屋を探したり、アジアくんだりで変わったフルーツを探しにいってましたが、クリエイティブ制作の場合はどんな素材が必要になるのでしょうか。

大前提として、必要な素材は作りたいものによって変わるため、素材の手配に入る前に、企画やざっくりした構成案は固まっている必要があります。

ふわっとしている場合は、素材手配のスケジュールや予算に余裕を持たせておくとリカバーしやすいです!

【レシピ】集めたい素材と情報はこちら!

<トンマナ決めに必要な情報>

  • クリック後に誘導するランディングページのデザイン(踏襲した方が良いケースが多いため)
  • デザインガイドライン

上記については、手元に情報がないケースがほぼですので、クライアントに手配を依頼します。

<具体的なレシピ>

どうやって集めたらいいのか? も考えるとハッピー!

クリエイティブ掲載要素をブレイクダウン!

テキスト類

のように、必ず掲載したいテキスト類のこと。流石にデザイナーが勝手に考えるわけにもいかないので、クライアント様とすり合わせが必要になります。

決まり事

のように、必ず掲載する要素も、しっかりゲットしたいですね!

画像系・あしらい

①素材に指定がある場合

使って欲しい写真を素材として準備しましょう! どこになにを使いたいか、にも要望がある場合は、お伝えした方が認識にズレが起きづらく、手堅いです。

②クライアント素材集の中から、好きなモノを選んでいい場合

素材集を手配しましょう!

③ストックフォトから選んでいい場合

PIXTAやshutter Stock、AdobeStockなど、ストックフォトから自由に選んでいい場合は、ストックフォトサービスを指定して、今後のフローについてお伝えします。

ストックフォトは、基本的に購入した企業に使用権が付与される仕組みのはずです。

  1. デザイン確定後、使用したストックフォトの番号をディレクターに伝える。
  2. ディレクター→クライアントに購入を依頼する。
  3. クライアントが入手した画像を、ディレクター宛に送ってもらう。
  4. ディレクター→デザイナーに渡す。

のようなフローが予想されます。

④撮影からする場合

などが必要ですが、Web広告の場合はキャンペーンサイト側で撮影した素材を使えると思いますので、手配することは滅多にないと言えます。

⑤イラストや漫画の作成が必要な場合

社内で制作できる場合は内部調整します。外注する場合は、発注できる企業やフリーランスに打診し、スケジュール的に問題がなければお見積もりを依頼します。

その先は割愛しますが、(業務委託)契約やNDAを結ぶ必要もあり、かなり慌ただしくなることが想像できます。


④⑤が必要な場合は、素材制作に期間がかかるため、全体のスケジュールと相談する必要がありそうです。

発注時に、デザイナーへ伝えること

情報と素材がそろったら、デザイナーに発注!
発注さえ終われば、果報は寝て待てですよ〜。

なぜ(作るの?)、いつ(使う)、どこで(使う)、だれが(見る)、なにを(見る)、どうする?(こんなトンマナで、バリエーションを作って欲しい)
5W1Hについては、必ずお伝えした方が良いと考えています。

なぜ作るの?【背景・課題】

例)妄想です

認知度アップのために、キャンペーンを実施します。
広告費の効果を最大化するために、質の高いクリエイティブを希望しています。
○○さんは、いつもスピーディに対応してくださるため、世界観を最大限に引き出すクリエイティブを、クライアントと三者一体になって制作することが出来ると考えております!
是非ご一緒にお仕事させていただけると幸いです!

いつ使うの?【納期】

納期がないと、優先度の高いお仕事から片付けてしまい、いつのまにか忘れられている可能性があります。

どこで使う?【媒体】

要件が知りたい

一例)

希望の納品形式

印刷物なら

誰が見るの?【対象者】

ペルソナ・ターゲット

何を見せるの?【伝えたいこと(訴求点)】

一例)

掲載したい要素

一例)

コピーは変更可能、不可能などの備考。
要素がいっぱいある時は、見せたい順(優先順位)。
写真素材の扱いに規程がある場合の記載。
ロゴ掲載時はレギュレーションと元データ。
などの情報が揃っていると、無益な軋轢が減りハッピーです。

クリエイティブ制作がうまく進まないとき

コミュニケーションの相性が悪いと、提出時に「なんとなくイメージと違うんだよねぇ」のような、フィードバックをいただくことがあります。

出来上がったクリエイティブが、イメージと違う? 合意をとったはずがイマイチ(言語化不能)で、3工程もどる〜のようなケースもあるあるです。

この項では、クリエイティブ制作に関わり出したけど、「上手くイメージのすり合わせができない」というお悩みを持つ方に向けで、認識合わせの方法についてまとめてみました。

この項でわかること

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イメージに齟齬(そご)が生まれる理由

トンマナとは、トーン&マナーの略。どんな雰囲気の成果物を作りたいか? にまつわる部分です。制作ディレクションでは、トンマナのすり合わせが一番骨が折れるところだと考えてます。

クリエイティブ制作が上手く進まないときは、たいていプロジェクトに関わるメンバー(クライアントサイドも含む)それぞれが思い描いたイメージがズレていることがほとんどです。

しっかりお伝えしたはずなのに、その場では合意形成できてたきがするのに、
「なんかイメージと違う……」
担当者レベルの感触は良かったけど、鶴の一声でひっくり返るなど、あるあるです。正直そういうものです笑。

例えば、

magron

かわいいデザインでお願いします!

と言うオーダーがあったとして、あなたはどんなイメージを思い浮かべるでしょう?

同じ「かわいい」というキーワードから、ある人は子ども向けのポップな可愛らしさを思い浮かべて、ある人は20代前半の女性向けプロダクトの可愛らしさを思い浮かべ、またある人はオーガニックでナチュラルなイメージを思い浮かべます。

なぜイメージにもズレが生じるかというと、その方の持つバックグラウンドや年齢によって、「かわいい」から連想するイメージがまちまちだから。

カルチャーの似ている人同士はすぐに理解し、離れたカルチャーに属している人は、まったく違うものを思い浮かべても、なんらおかしくないのです。(略語や用語でも同じ現象がおきがちですよね)

では、どのようにイメージを共有したらスムーズに進むのでしょうか。

1.共通認識(コンセンサス)をもつための時間を確保する【社内関係者】

まずは、目的、企画背景、ターゲットなど、制作時に必要な情報を共有し、社内メンバーの持つ情報量の差を埋めます。

その上で、クリエイティブ制作の方向性および進行方向をざっくり決めます。

Point
クライアントサイドにブランドガイドラインがある場合は、どの程度遵守したらよいか? 温度感をお伺いするだけで解決することも多いです。

2.トンマナに関するキーワードを掘り下げる【担当者・チームレベル】

アートディレクター(または兼務しているデザイナーやディレクター)を中心に、トンマナを言語化・視覚化します。

具体的なフローは、キーワード精査→イメージサンプル収集→ムードボードや精度の低いたたき台を作り、goodポイント、badポイントを社内または担当者レベルで整理します。

その上で、クライアント様の反応を見ながら調整していきましょう。

ヒアリングで精査できれば最高ですが、難しい場合はクライアント様の発したキーワードを軸にし、既存の制作物、商材、担当者様の年代やファッション傾向、その方の読んでいそうな本や雑誌、Webメディアから方向性を推測することも、ひとつの手です。

キーワードの掘り下げ

クライアントへの初回ヒアリングで、制作物のイメージにあうキーワードを集め、ありなしを精査する工程を挟むと、さらに確度が増します。

クライアントサイドに確固たるイメージがない場合、コンペなどですり合わせすることができない場合、下請け・孫請けなどでクライアントと気軽にコミュニケーションが取れない場合は、社内で精査して提案に挑むことで、説得力のあるクリエイティブ制作が行えるでしょう。

キーワードの掘り下げは、主に以下のステップで行います。プロジェクトの規模にあわせて、複数人で行っても、自分一人で行っても大丈夫です。

  1. イメージにあうキーワードをピックアップする
  2. キーワードリストから、選ぶ
  3. ワークショップ形式で、キーワードを出し付箋を仕分けしていく。
ナシにしたものがわかる様に、存在自体は残しておきましょう。

3.たたき台を使い、温度感を測る【制作担当者→窓口担当→クライアント】

2.で導き出したキーワードを元に、トンマナを見える化します。

①ムードボードを作成する【初クライアントや新しいトンマナ場合】

世の中に存在する既存のクリエイティブから、イメージに近しいものをあつめ、一枚にまとめておくと、判断に迷った時立ち返ることができます。関係者各位で同時編集できる、GoogleスライドやOffice365のPowerPointなどを使うと捗ります。

最近ではPinterestなどで参考資料を集めるケースも多く見られますが、手軽さをお求めならPinterest! ムードボードのいいところはコメントを書き込んでいけるところだと思います(あと社外秘のクリエイティブも貼れますね笑)。

②集めたイメージのgoodポイント、badポイントをまとめる

「イメージ」の認識を合わせは、微調整になれぱなるほど難易度が上がりがちです。ムードボード用に集めたイメージを使い、goodポイント、badポイントをまとめることで、どのように表現したいかが見えてきます。

③考えられる方向性のデザイン案を複数作成する

スケジュールや予算感によっては、ムードボード作成工程を挟むことができないことも多いです。
そのような時は、「たたき台」と呼ばれる、デザインのラフを使ってgoodポイント、badポイントのすり合わせを行います。キーワードやムードボードから考えられるクリエイティブを複数案作成し、論外なものを省いていきましょう。

デザイン提出時には、コンセプトや、「なぜこの表現を選んだのか」についての説明を添えることで、判断しやすくなると思います。

▼アイデアは既存アイデアの掛け合わせ
電車の中吊り、広告物、パッケージ、フライヤーなどなど、世の中にはクリエイティブが溢れています。色々な表現を見て、自分の中にストックしておくと、パターン出しが早くなるはず。

▼ボリュームのある制作物の場合
WebサイトやLPのように、ボリュームのある制作物の場合は、ファーストビューのみ複数作成し、ご確認いただくと負荷が少ないです。

スムーズな進行は付加価値(バリュー)になる

クリエイティブ制作で共通認識をもつポイントは、関係者各位との、言葉&視覚を駆使したマメなコミュニケーション。

予算やキャパによっては、複数案の作成や、ムードボードの作成まで手が回らないことも多いと思います。しかし、思うような成果物が出てこないと、クライアント様は不安を感じることでしょう。何度もリテイクを食らうと社内メンバーの士気にも影響がでます。

あまりにもスムーズに進まないケースが多いのであれば、ぜひ取り入れてみてくださいね。

スムーズに進行するための3つのポイント

1.認識合わせの時間をしっかりとる
2.キーワードを掘り下げる
3.たたき台をつかい、温度感を推し量る

クリエイティブ制作・デザイン制作は、ビジュアルを使ったコミュニケーション手段です。言葉の認識合わせですら手間取るのですから、今そこにカタチのないクリエイティブ制作をスムーズに進行するためには、相当なコミュ力が必要になるのでは……。と思う今日この頃です。

デザイナーってどんなことしてるの?

さて、ここから具体的なお話になります。靴屋の小人ばりに知らぬ間に何かつくってくれてるような気がしますが、さて、デザイナーは制作工程で、どのようなことをしているのでしょうか。

ここまでの記事を読んでなんとなくわかった方も多いと思いますが、改めてまとめました。

制作全体の流れ

この項では、【制作】で実施する内容についてご説明いたします。

1. サムネイルを書いて検証(デザイン案のたたき台)

サムネイルとは、親指の爪くらい小さなラフのことをいいます。要素のレイアウトをざっと書いて検証します。

サムネイルは、iPadのコンセプトというアプリか、手描きで紙に書いています。使うツールに決まりはありませんが、枠の比率を制作物と合わせておいた方が制作時に困りません。

2. 手を動かす(実制作)

サムネイルを考えた後に、Photoshop、Illustratorのようなアプリケーションでデザイン制作します。

まずは、福笑いみたいにアートボードに要素を全て並べてください。並べた要素をサムネイルを見ながらレイアウトし、違和感のあるところは調整していきます。

▼ひとことアドバイス
複数の要望がある場合は、要望Aに寄せた案、要望Bに寄せた案、折衷案のように複数トーンをつくり、検証すると良さそうです。

3. デザイン検証

作成した案をもとに、デザインの検証を行います。どれだけ検証・確認の工程をとったか? が、デザインのクオリティを左右すると言えます。

検証の観点は以下の項目で行い、検証内容はまとめておき、提出時に制作意図説明として、添えるようにします。

▼ひとことアドバイス
デザインを作っているうちによくわからなくなってしまった時は、一度時間をおいて見返したり、離れて見てみたり、実際の投稿画面に当てはめて確認すると、判断しやすくなりますよ。

アイキャッチ・バナー制作時にデザイナーが気をつけていること

粒度の細かい話になりますが、デザイン制作時にデザイナーがどのような点に気をつけているかについてご説明します。(あくまでもアイキャッチ制作・バナー制作のようなWebで使うグラフィックデザインの例)

レイアウト

レイアウトする上で意識したいポイントはこちら。レイアウトひとつで情報が伝わらなくなってしまうため、サムネイルレベルで検討しておくと仕上がりが早くなるはずです。

  • 視線の流れ:望んだ通りの順序で情報を読めるか?
  • 情報のグルーピング:同じ扱いの情報はグルーピングできているか?
  • レイアウトの意味が成り立っているか?:優先順位に沿った位置、サイズになっているか?
  • 余白の整理:余白は美しいか? 整っているか?

▼ひとことアドバイス
レイアウト作成時点ではグレイスケール(白・黒・グレー)でレイアウトすることで、色に引っ張られずレイアウトを検証することができますよ。

フォント

書体選びも大切な世界観づくりの一端を担います。
書体以外にも、文字詰め、行間、ジャンプ率などでかなり印象が変わります。

  • 書体:明朝体、ゴシック体、筆記体
  • 文字詰め
  • ジャンプ率
  • 可読性

書体一例

書体に関しては、複数の書体を同時につかってしまうと読みづらくなるため、見出しはこの書体、英字はこの書体、リードはこの書体、のように、決め打ちした方がまとまります。

また、半角英数字は、英字書体を使うと美しいです。日本語フォントよりも少し小さく見えるため、フォントサイズを少々大きくすると良いでしょう。

文字詰め

文字詰め(カーニング/余白の調整)は、文章を読むリズムを整えるための作業です。

参考までに、ベタ打ちの文字列と、少し調整した文字列のアニメーションをご覧ください。たとえば「ト」は、必ず大きな隙間が開きます。一定のテンポで音読するつもりで、余白を整えてあげてくださいね。

文字のジャンプ率

配色

「回転率を高めるために店内を赤にする」「赤い服は体感温度が高くなる」という話があるように、色の心理的影響は大きいと言えます。

さらに使用面積も強いため、大きく印象を左右すると言えます。

制作者の好みではなく、下記の観点で検証し、使う色を選定します。

  • 明度差
  • 視認性
  • 色の持つ意味

▼デザイン時のポイント
色数が増えると難易度があがるため、慣れるまでの間は色数を絞るといいでしょう。最大3色程度ですとまとめやすいです。

テクスチャ

  • 質感

和風のデザインなら、和紙。ナチュラル系のデザインなら、リネンや紙のテクスチャを。近未来的なデザインなら金属を使う。のように、コンセプトや、ペルソナに合わせて質感も変えています。

形状

要素要素の形についても、イメージに合わせて調整しています。例えば、和風のデザインなら筆っぽい形状のあしらいを。ナチュラル系のデザインなら、すこし輪郭がラフな感じや、同じ◯でも手書きっぽい◯を使う。ビジネスライクな印象であれば、直線的でシンプルな矩形を使う。のように使う形状を選んでいます。

個人的なあとがき

ここまで読んでくださったあなた様には感謝の嵐です! もし、持って返れる知識や、気づきなどがあればとても嬉しいです。

バナー系のクリエイティブ制作って、Flashの時代ぶりなんだけども〜! みたいな私ですが、心はフレッシュにお仕事頑張ります!

それでは〜。また気が向いた時にどこかで〜。

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rco
ほんわかクリエイター rco

Web業界の片隅に生息しているマダムです。肩書きは特にありませんが、コアスキルはデザイン。(当ブログでの発信内容は、個人の見解であり、所属組織とは一切の関係がございません)